いつものように、片腹痛く笑いました。オーケストラの描写がリアルすぎる……!
黒木君とロシア娘は、なかなかいい雰囲気。気持ちが通じそうで通じないところが面白い。


どこで一番笑ったか。千秋君にさんざんしぼられた金管群が、本番で耳の肥えた観客を前に「すでに恐いですから…!」と心の中で叫ぶシーン。ああ、わかりすぎる。
その昔、うちのオケでも指揮者のT氏(←気難しい気質&厳しい練習で有名だった)に絞られて涙した女の子がいた。次の演奏会から彼女の姿を見なかった気がする……(遠い目)。
また、生活臭漂うマルレオケの団員たちにもすごく同情する。どっかのアマオケと似てなくないか? だから、新入りに刺激されて、プロとしての矜持を取り戻しつつある古株団員の姿は涙なくして見られなかった。(って大げさな?)
今回は誰が一番良かっただろう。自分的には、あのコンマスがイチ押し。最初の方では、コンマスがマルレ・オケをダメにしたかのように描かれていたけど(実際にそうなのかもしれない)、音楽的に妥協しない姿勢に惚れ惚れした。だから千秋君と意見が合うんだな。同じ意味でバソン吹き(断じてファゴットではない)のポールもいいねぇ。そうそう、ファゴットとバソン(またはバスーン)の違いって、のだめを読んで始めて知った。たぶん、ファゴットとバソンの違いは、現代ホルンとナチュラルホルン(バルブがない)の違いに近いんじゃないだろうか。まあ、バソンの現物を知らないので、あまり断定はできないけど。
音楽が本来数学や天文学の仲間だったことは知っていたけど、あらためて「のだめ」の中で出てくると、へぇーすごい、と思う。西洋音楽が厳格なルールに従って作られているのは、調和(=神の世界)を探求するためだ。西洋の人々、つまりキリスト教文化圏の人々は、音が作り出す調和の中に神の世界を見ようとした、と言い換えていいと思う。だから、ニーチェが「神は死んだ」と宣言したのと前後して、調和を破る現代音楽が生まれてきたのはもっともな話なんだろう。混沌とした人間を見つめて作られた音楽が混沌としているのは自然なことだ。現代音楽のわけのわからなさは、そのまま人間の不条理を表しているんだろうな。

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