484011756X 縫製人間ヌイグルマー
大槻 ケンヂ
メディアファクトリー 2006-11

by G-Tools

4/5の記事で触れていた、衝動買いの一品。本日の午後いっぱいを使って読破。


大槻ケンジが筋肉少女帯のメンバーだなんて、この本を買うまで知らなかった。知っていたとしても買っただろう。
実は娘に先を越された。タイトルを見て面白がった小6の彼女は、気付いたら暇を見つけては黙々と読んでいた。「面白い?」と聞いたら「うーん、ちょっと気持ち悪いかも」と答えつつ、本から目を離さない。
実際にページをめくってみれば、スブラッタだし、ゴスなロリータは出てくるし、クレイジーな赤ん坊は出てくるし、もしかしてR18とまではいかずとも、R15か? みたいな表現もちらちら出てくるが、後の祭り。11歳の女の子にそれらの言葉の本当の意味は、たぶん理解できていないだろうが。
その反面、愛と勇気とお笑いが随所に散りばめられているし、「フリーク」と称される異能力者および、身体的にハンディを負った人々への愛ある視線が際立っている。いったいどうしたものかと思う。
それはさておき、個人的にはかなり楽しめた。なんといっても、ぬいぐるみ同士の愛と友情、そして守るべき者を命がけで守る誇り高き戦士の物語だ。(ちょっと主要キャラが死にすぎるし、戦闘シーンがやたら多くてマニアックだけど)そこに昭和40年代のヒーロー趣味が絡まって、なんとも不思議な世界が展開する。
敵はなんと天下無敵のUSA、そして某ハンバーガーチェーンと某窓の生みの親を足して2で割ったような世界的企業……が繰り広げる思考停止推奨と均一化の思想。
そして、これ抜きで語ってはいけないでしょ、という要素が音楽。なんと阿波踊りの音頭を出汁にして、クライマックス直前のシーンで音楽バトルが繰り広げられるのだ。特に、音でゾンビを操る博士に対し、同じく音楽を使って人間たちが逆襲をかけるシーンは楽しいことこの上なし。ただし、その舞台は血みどろの商店街だったりするのだけど。
ほかにもちょくちょく音楽ネタが出てきて、にやりとすること多し。一番ツボにはまったのが、「たま」への言及だった。確かに「さよなら人類」は名曲だった。うん。知久さんは今でも時々教育テレビで見かけるよ。
「ヌイグルマー」のCDをレンタルしてきそうだ。てゆうか、これ実写版で映画化したら面白そうなんだけど、原作に忠実に再現したら、ホラー系スプラッタ映画になるな。

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