4622072432 音楽と文学の対位法
青柳 いづみこ
みすず書房 2006-09-01

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音楽と文学は紙一重なんだと痛感させられたエッセイ集。エッセイといっても決して内容は軽くない。音楽用語をできる限り使わず、それでいて音楽と文学の本質に切り込んでいく痛快さがある。


著者は、フランスを中心に6組の音楽家と、彼らにかかわりの深い文学者を取り上げ、両者の関係について考察している。章立ては次の通り。
・モーツァルト――カメレオンの音楽
・シューマンとホフマンの「クライスレリアーナ」
・ショパンとハイネ
・ワーグナーと倒錯のエロス
・ラヴェルとレーモン・ルーセル
・ランボーの手、ドビュッシーの手 
ついこの間、のだめ演奏会でフランス音楽に片足を突っ込んだところだったので、どの作曲家についても非常に興味深かった。
筆者は、芸術の奥に「ポエジー」があると看破している。「ポエジー」がメロディとリズムをまとえば音楽に、色と形を与えられれば絵画に、そして言葉と韻律で表現されれば詩になるということらしい。まったく同感だ。

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