4494027707 少女海賊ユーリ 海竜のなみだ (フォア文庫)
みお ちづる
童心社 2003-03

by G-Tools

いきなりシリーズ3巻からの読み始め。いやその、図書館に残っていたのは3と7だったから。
作者が「ナシスの塔の物語」の人なので期待を大にして読んだ。


読者対象が小学校中学年以上なので、文章はかなりシンプルで、分量少な目。40分もあれば読み通してしまう。
なのに、波乱万丈の冒険物語が成立して、キャラがことごとく立っていて、しかも人間という存在を鋭く射抜くまなざしが感じられるのはなぜ。
それに、必要最低限の描写しかなされていないはずなのに、海賊船の雰囲気がたっぷり味わえる。難所を通る時の舵の取り方、戦いの様子、宴会で飲む酒といえばラム酒などなど。
これがプロの力量なのね……
設定としてはこんな感じ。
主人公のユーリは海賊船の女船長としてその世界では名だたる存在。実は彼女、遠い未来からやってきた科学者で、「時光石」という時空をあやつれる石を発明したときに、あやまって事故を起こし、時空のゆがみを通じて過去にとんできてしまったのだ。それだけでなく、未来世界の半分を吹っ飛ばしてしまったという。彼女は危険な時光石を3つともすべて破壊するために海賊となって世界中をまわっている。
海賊というと荒くれ者を想像するけれど(一部にはスズメとかリンゴとかタコを想像する方もいらっしゃるでしょうが/笑)、児童文学のヒロインなので、ユーリははっきり言って義賊。海賊の自由さを利用しつつ、剣の腕前と頭のよさと人柄を武器に、ひそかに世界を守る旅をしているわけだ。そうだ、資金はどうやって手に入れるんだろう。(←考えちゃいけません)
子どもたちにしてみたら、すごく面白いと思う。(大人だって充分面白いけど)某教育チャンネルでアニメ化したらぴったりだろうな。

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