中世ヨーロッパ 放浪芸人の文化史―しいたげられし楽師たち 中世ヨーロッパ 放浪芸人の文化史―しいたげられし楽師たち
マルギット バッハフィッシャー Margit Bachfischer 森 貴史

by G-Tools

見慣れない用語や単語が多いので、ちょっとばかり骨だったが、非常に面白かった。


バロックの前身となる音楽が見えてくるだけでなく、当時の人々の生活ぶりが目に浮かぶよう。すでに中世にして、都市の人々は音楽漬けの生活を送っていたらしい。市の立つ日、祝祭日、結婚式、裁判、そして処刑のシーンにまで楽師の音楽が必要とされた。
また、当時の人々にとって、魅惑的な音楽を奏でる楽師は天使にも悪魔にも見えたらしく、教会が放浪楽師の活動を厳しく制限/糾弾する一方で、ミサや祝祭日などの行事にはどうしても欠かせない存在だったという矛盾が何とも人間臭く、同時に音楽の持つ魔力を象徴している。

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