4569701019 少女が知ってはいけないこと
片木 智年
PHP研究所 2008-06-21

by G-Tools

タイトルからして、いかにもジェンダー系の本っぽい。
確かに最初の方はエデン神話を扱いながら、長らく女性が「好奇心(=知を得ること)」を禁じられてきたことに触れている。
が、内容はさらに広がり、最終的には、人間と神(あるいは人外の存在)との結婚を扱った神話や伝承を素材にして、それらが語られた当時の社会背景や宗教を考慮しながら本来の意味を解きほぐしていく作業となった。
本書で取り上げられた主な素材は、エデン神話やギリシャ神話、さらには「美女と野獣」などのフランス民間伝承。日本の「鶴女房」なども入っている。
人と神の結婚はつまるところ、人間と自然あるいは心と肉体の結びつきを象徴するものだ。かつて人と自然や心と肉体は分かちがたいひとつのものとして認識されていたのに、人間の知が発達するにつれて分離してしまった。失われてしまったつながりを回復させようとする無意識の働きが神話や民間伝承という形をとったのだという。
神話は奥が深いのう。

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