三連休後半戦の読書はこれ。

キーリ―死者たちは荒野に眠る (電撃文庫) キーリ
―死者たちは荒野に眠る (電撃文庫)

壁井 ユカコ

by G-Tools

シンプルかつ丁寧な語り口で、少女と青年の出会いと成長を物語る。
主な登場人物は霊感少女1名、不死の元戦士1名、ラジオに取り付いた兵長の霊1体。
とある「惑星」が舞台で、かつて母星から植民船がやってきて人々が住み着いたのが歴史の始まりらしい。かつては高度な技術を誇ったこの星も、エネルギー資源をめぐる戦争ですっかり荒廃し、今となってはかつての技術は失われ「惑星」の大部分は砂の海と岩だらけの荒野になってしまった。


うーむ。この設定は2年前にはまった某RPGに酷似している。霊感少女と憑依霊のついたラジオを持った元戦士が珍道中を繰り広げるさまは、巫女候補のお姫様と、やはり元戦士であるトレジャーハンター(カゼネズミというペット相方つき)が古代遺跡へお宝探しに出かける様子と良く似ていて、脳内映像ではほとんど被っていた。少女が天然で元戦士が(当然ながら)無愛想かつ世の中を斜めに見てるというのも同じ。
たぶんありがちな設定なのね。でも、読んでいてものすごく惹きつけられた。読み進むうちに、どっかで見たような話でも何でもいいじゃないか、キーリもハーヴェイもこの世に唯一無二の存在なんだからと強烈に思うようになっていた。一見優しげで癖のない文章なのに、キャラの存在感が強く浮き出てくる不思議。こういう文章、好きだな。
著者のあとがきから言葉を借りれば「まわりくどい性格の少女とめんどくさい性格の男がくっついたり離れたりする話であり、人生くたびれた男が生きる意味を取り戻す話だったりもします」ということで、わかる人にはこれがいかに管理人のツボをついた設定か察しかつくんじゃないだろうか(笑)。
もちろん、荒野とか見捨てられた町とか、そういう設定も大好物。これは続きを探してきて最終巻まで読んでみようかな。心の栄養として。

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