4062693976 NO.6〔ナンバーシックス〕#7 (YA!ENTERTAINMENT)
影山 徹
講談社 2008-10-10

by G-Tools

出るのが遅すぎて、前の話を忘れちゃったよ……。以前のストーリーをおぼろに思い出しつつ、どうにか話をたどったが。
展開が遅すぎ! 沙布は相変わらず、何がどうなったかわらないままマッドサイエンティストのおしゃべりを聞かされているだけだし、火籃と莉莉ちゃんは、パン屋の中で不安そうに会話しているけど新しい展開はなく、イヌカシと力河のデコボココンビは、途中でネズミの作戦から手を引く・引かないで問答を始めて動きがとれなくなるし。
肝心のネズミと紫苑は、矯正施設の潜入に成功して、あとは普通のバトルものと同じく障害を乗り越え進むべき道を進んでいるだけ。そして新たな真実を知る直前で紙面が尽きる。「さあ、何が登場するのか?」と期待させておいて、「正体は次号のお楽しみ」なんだから、極悪非道な切り方といってもいいかも。
そんな中で特筆すべきシーンは、ネズミの心変わり。すっかり紫苑に惚れちゃって、以前のようなナイフのごとき毒舌が鈍っている。ちょっとつまらない。
生まれて始めて人を殺めた紫苑はその事実に気づくやいなや、自殺を試みた挙句、ネズミに止められるが、このシーンが意外に薄っぺらいのが不思議。
ひょっとすると、ネズミ視点と紫苑の視点が都合にあわせて目まぐるしく入れ替わっているせいだろうか。ネズミは紫苑の目を通して描写されるからこそ、どんな言動をとっても不思議で美しい存在として読者に伝わっていたと思うのだが、今回は作者がつい楽をしてしまい、ネズミの感情を生で伝えてしまったことに敗因があるのでは? と思ってしまう。
この2人のシーンだけでなく、全体的に心情描写に紙面を割きすぎて、事件として何が起きているかさっぱりわからないから、ストーリーの進展がよけいに遅く感じられるだろうな。

広告