4062154420 ディス・デイ「希望の一日」
クーリエジャポン編集部
講談社 2009-04

by G-Tools

オバマが大統領に就任した2009年1月20日の世界各地の様子を、79カ国、132人の写真家が「HOPE」をテーマにして写真に収めた。それを写真家本人のコメントとともに掲載した写真集。
就任式で大騒ぎするワシントンDCはもとより、ハリケーンの傷が癒えないニューオーリンズ、普段とあまり変わらない顔を見せるNY、誰がアメリカ大統領になろうとあまり関係のない遠い国々……。もちろん日本の写真もある。年末に派遣切りにあって生活保護を受けることになった男性の姿。


アメリカにとって、黒人(今は「アフリカ系アメリカ人」と表記するらしい)の大統領を抱くことがいかに歴史的な事件かは容易に想像がつく。キング牧師が「夢」を語ってから何年たつだろう? 
その一方で、大統領が変わったところで明日からの生活が突然変わるわけもないのは事実で、さらに遠いアフリカや中近東、ヨーロッパやアジアではごくありふれた一日(例えば「やれやれ、今日も一日生き延びた」みたいな)が過ぎてゆく。
その落差、温度差が世界というものなんだろうかと、不思議な感慨に浸ってしまった。
写真は一流の写真家が撮っただけあって、一枚一枚の中にストーリーが見える。132人分の希望の形があるけれども、全体に共通しているのは、絶望的な状況にあるほど希望の形がくっきり浮かび上がってくるということ。

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