4276200652 シューマンの音符たち 池辺晋一郎の「新シューマン考」
池辺 晋一郎
音楽之友社 2010-09-22

by G-Tools

「音楽の友」に掲載されていたエッセイをまとめたもの。ブラームス、ベトベンと来て、今度はシューマンですか! ダヴィッド同盟の一員いちファンにはたまりません。
シューマンの名曲を取り上げ、作曲家としての立場から譜面を読み解き、魅力に迫ろうという企画。雑誌の1コーナーなので、1テーマが一気に読める長さで、気楽に読むには丁度いい。反面、紙面にものすごく制約があり、いつも駆け足状態であまり深い突っ込みに至れないのが残念。

そんな中で、いちばん「そうそう」と頷いたのが必殺(?)「拍節マジック」。2拍子の皮を被った3拍子(例:交響曲3番「ライン」の冒頭)とか、その逆のパターンなど、カッコイイのに何拍子かわからなくなってしまうメロディの流れが時々ある。あの「トロイメライ」の楽譜を見るだけでもわかると思うけど、シューマンの曲は時として小節線を無視した作りになっていて。その自由闊達さが魅力の一つ。

また、この「拍節マジック」はブラームスにもしっかり受け継がれていて、先日弾いた交響曲第2番では、このマジックにどれだけ苦労したか…。
3拍目から始まる流麗な主題、2拍目から始まる音楽の流れなどなど、ちょっと油断すると小節の頭を見失って迷子になる。いえ、聞く方にとっては、切れ目なく流れるメロディが好感度高いんですよ。

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