椎名 誠
新潮社
発売日:2011-05-25

昨年の夏、小学生だった息子は川の水質調査隊に参加して、川と人の関係について考えるきっかけをもらった。その時担当の先生が「世界の戦争は実は水が原因。これから水の奪い合いはますますひどくなる」と語っていたのをよく覚えている。ほかにも日本の川の現状について憂いていたことを思い出すが、先生が語った内容と、椎名さんたちの調査結果があまりに近くて驚いた。

エネルギー問題の影にかくれて目立たないけど、水は切実な問題。電気がなくても何とか生きてゆけるけど、水が無かったら完全にアウトだもんね。

真水は地球上に一定量しかなく、人口が増えたからと行って増えるものではないから、石油のように限りある資源といってもいいぐらい。だから水を大切にしよう、というのではない。単に使用量を減らせば済むという話ではなく、水が健全に循環できる環境について考え、心して維持しない限りはなんともならない状態にあるのだ。

川に恵まれた日本にいると、今現在、世界規模で水不足に陥りつつあるという実感がわきにくいんだけど、そこが怖い。

広告