北欧ノルウェーの民話集。
「3匹のヤギのガラガラドン」の原形を含むほか、日常のたわいない小話、そして王子と姫の冒険物語が盛りだくさん。幼い頃に出会っていれば、間違いなく、親に読み聞かせをねだり、ついには空で語れるくらいになったのではないだろうか。
冬の間、ほとんど一日中闇に包まれる北国では、物語が量産されると聞いたたことはあるが、あとがきを読むと、ノルウェーの子どもたちは親から、あるいは保育園や学校で多くの民話や物語に触れるらしい。(隣国フィンランドでも似たり寄ったりで、それはそれは壮大な物語があるのだ)

ここに登場する冒険物語には基本のお約束があり、それは同じパターンが三度繰り返されること、禁忌は必ず破られること、しかしヒーローあるいはヒロインは、自らの勇気と知恵で必ず幸せをつかむこと。
このお約束が守られた上で、さまざまなパターンの冒険物語が登場する。船で流された王様の息子が遠い国でお姫様を見つけて助けるも、禁忌を破ったために別れ別れになり、苦労の末再びお姫様を見つける話とか、盗賊の頭として育った息子が困難な課題を解決して領主の娘を無事に娶る話とか、一度は恋仲になったものの、禁忌を破ったために記憶を失って違う姫と結婚しようととする王子を取り戻すお姫様の話とか。
主人公たちの策略の意外さ、大胆さに、読んでいてワクワクしないわけがない。

 

実は、この民話集と出会ったのは↓の、カイ・ニールセンによるイラスト集がきっかけなのだ。

この麗しいイラストはノルウェーの民話の本につけられた挿絵で、絵を見て想像力をかきたてられ、もともとのお話「太陽の東 月の西」を探し当てた次第。
そしてなぜこのイラスト集と出会ったかというと、以前、デンマークの作曲家、カール・ニールセンが書いた交響曲第2番についての資料を探している時にたまたま引き当てたというわけで、クリムトとミュシャを3:2の割合で混ぜたような雰囲気の絵にたちまち魅せられてしまったという。
微妙に螺旋を描きながらの北欧つながり。

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