4月は読書会のおかげもあり、少し頑張りました。少し、というのは300ページの文庫本を1冊分という意味です。

読書会の課題本となった『ハリー・オーガスト、15回目の人生』はそこそこ面白く読めましたが、これは設定の穴をつついて遊ぶ本では、と思います。さもなくば、オッサン科学者二人の愛と憎しみの物語を楽しむか。

4月の目玉は、なんといってもキニャール『世界の全ての朝は』です。Amazonに書影がないので、美しい表紙をお見せできず残念ですが、興味ある方は伽鹿舎のサイトでご覧下さい→
内容は、17世紀のフランスに実在した二人のヴィオール奏者、サント・コロンブとマラン・マレの師弟関係を軸に、人間と音楽と世界の関わりを問う物語。文体が独特で、「分かる人にしか分からなくて結構」的なオーラが出ていますが、そこが大変魅力的。ある種の音楽にはあの世を引き寄せる力がある、と言われて「それはアリだな」と感じたら、同類です。生とはすなわち楽の音を奏でること、と言われて「そうかも」と頷けたなら、やはり同類。

『リジェクション』は、現代イタリアが舞台のYAです。悩み多き10代の女の子が小旅行に出て、変わり者の青年と出会い、恋をするストーリー。きゅんきゅんします。
正直、イタリアの文化に少しでも憧れを感じたことのある身にはたまらなく面白い。等身大のイタリアの暮らしが見えるエピソード、青年が古典を学んでいること(イタリアの「古典」は半端ないですよ)、霧に覆われた晩秋のロンバルディア平原、冷凍パスタの(不味さの)話、何もかも興味津々で読めます。

O-bakeの本棚 – 2017年04月 (4作品)
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