4591098532 Fragile―こわれもの (teens’ best selections 10)
石崎 洋司
ポプラ社 2007-07

by G-Tools

4人の売れっ子YA作家によるアンソロジー。ラインナップは↓の通り。
「Fragile―こわれもの」 石崎洋司
「忘れ物」 長崎夏海
「あたしの、ボケのお姫様」 令丈ヒロ子
「アート少女」 花形みつる
「流星群」 石崎洋司
うーん、1冊で5度美味しい。イチ押しはやっぱり表題作。これはほんっとに好きだな。ビー玉の使い方がとても素敵。
子どもの頃、どうしてもビー玉を割ってみたくて、大人のいないスキに金づちを持ち出し、布にくるんだビー玉に向かってゴンゴン振り下ろしたことがある。でも、何度やっても割れるどころかヒビすら入らなくて、悔しいけれどあきらめたっけ。


一番おもしろかったのは「アート少女」。「芸術は爆発だ!」を地で行く美術部部長が楽しい。のっぴきならぬ事情があるとはいえ、こんなに弾けられるのは、中学生だからこそだろうな。本人たちは真剣だけど、端から見たら、羨ましいほどのおバカ騒ぎなのだ。ああ、いっしょに花火を打ち上げたい。(>_<)
で、張り倒してやりたいほどカッコいいのが「流星群」
夜中に孤独にスケボーやってて、それで華麗な技を次々に完成させていくんだもんな。最初は誰に見せるためでもなく、誰に見咎められることもなく。そしてちょっとした出会いをきっかけに昼の世界に戻ることを決意する主人公。まるでサナギから蝶が孵化するのを見ているみたい。
どの話にも共通するのは、身の置き所がない若者たち。何もしてないはずなのに、気がついたら居場所がなくなっていて、夜の町を歩いたりする。運が良ければこの物語の主人公たちみたいに、たくましく自分の場所を切り開いてゆけるけど、そうでなければ大人の餌食だな。

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